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進むごみ処理広域化 建設地選定に幅 費用負担も抑制 埼玉

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進むごみ処理広域化 建設地選定に幅 費用負担も抑制 埼玉

 県内の自治体でごみ処理の広域化が急速に進んでいる。6月に上尾市と伊奈町が合意書を締結。8月には和光市と朝霞市が、今年度に協議会を設置し、10年後をめどに和光市内にごみ処理施設を建設、稼働させる内容で合意した。いずれの施設も設備の更新時期を迎える中、建設地選定の幅を広げ、建設費の負担も抑えられる広域化が今後、スタンダードな手法となりそうだ。(大楽和範)

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 ◆一度白紙も協議再開

 「直前まで単独でやろうとしていたが、松本市長の英断に感謝したい」。8月21日に和光市役所で開かれた合意書締結式のあいさつで、朝霞市の富岡勝則市長は和光市の松本武洋市長への賛辞を惜しまなかった。

 実は、両市は5年前、ごみ処理施設の共同建設の協議を行ったことがあった。しかし、建設場所をめぐって意見がまとまらず、協議はいったん白紙となっていた。今年6月、和光市が朝霞市に対し、和光市内にごみ処理施設を建設することを提案し、協議が再開した。現在稼働する清掃センターの近隣に新しい処理施設を建設する予定で、合意書には今回は和光市内に建設し、次回は朝霞市内に建設すると書かれている。

 ごみ処理施設は一般に、住民に嫌がられる施設の一つ。和光市が今回、朝霞市のごみ処理を担うことに、和光市の松本市長は「設備の性能も向上していて、近隣住民の反対は聞いていない。次は朝霞市内に建設するという合意もできている」と自信をみせる。

 上尾市と伊奈町は今年度中に協議会を設置。来年度をめどに建設候補地を決める計画だ。上尾市の畠山稔市長は「スピード感をもって取り組みたい」と決意を示した。

 ごみ処理の広域化は県が推進する事業だ。担当者も「今年に入って広域化の動きがはっきり出てきた」と認める。

 ◆“相乗り”依頼も

 7月、久喜市の梅田修一市長宛てに、「可燃ごみ処理の広域化に係る協議について」と題した公文書が届いた。

 送り主は幸手市の渡辺邦夫市長と杉戸町の古谷松雄町長。幸手市と杉戸町は現在、杉戸町環境センターで焼却処理を行っているが、稼働から21年が経過し老朽化が顕著になっていた。そこで、久喜市と宮代町が平成35年完成予定で動いている新しいごみ処理施設建設に「乗る」ための協議に入れてほしいという依頼だった。

 久喜市ごみ処理施設建設推進課は「老朽化が激しいので、早く整備したいのが本音」と明かしつつ、「(1市1町を新たに入れるかどうかは)施設規模の変更にもかかわってくる問題なので、結論が出るまでしばらく時間がかかる」と話す。