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群馬・みなかみ町議選告示 29人立候補 セクハラ疑惑争点、事実上の町長信任投票

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群馬・みなかみ町議選告示 29人立候補 セクハラ疑惑争点、事実上の町長信任投票

 みなかみ町議選(定数18)が4日、告示され、29人が立候補を届け出た。団体職員の女性に対する前田善成町長(51)のセクハラ疑惑をめぐり、町議会から不信任決議を受けた町長が議会を解散したことに伴う選挙で、事実上、町長への「信任投票」の色合いが濃い。セクハラ疑惑に対する各候補者の捉え方が最大の争点となる。投開票は9日。 (吉原実、橋爪一彦)

 前田町長に対する不信任決議案は、セクハラ疑惑問題の発覚後の6月5日の議会で提出されたが、可決に必要な賛成票が集まらず否決。7月27日に再び提出され、可決された。

 新旧別でみると、町議選に立候補したのは前職16人、元職3人、新人10人。

 ある男性候補は前田町長の姿勢を支持するとし、「いったん否決された後に再び不信任決議案が提出されたのはおかしい。『町長派』が勝つかどうかはわからないが、精いっぱい戦う」と語った。

 改選後の議会で不信任決議案が提出された場合、過半数の賛成で可決され、前田町長は失職する。

 賛成票を投じる考えを明言する男性候補は「町長にはとにかく責任を取って一線を退いてほしい」と訴えた。

 関係者によると、前田町長は、不信任決議案への賛否は重視せず、岸良昌前町長の推進したRDF(ごみ固形化燃料)関連事業の手続きなどをめぐる疑惑の解明や「議会改革」に賛同することを条件に9人の立候補者の擁立を主導したという。このうち何人が不信任決議案に反対するかは、見通せない情勢だ。

 前田町長は「RDFの不正、疑惑が多く潜んでいるため、議会解散を選択した」と強調。周囲には「町議選なので、セクハラ疑惑だけが争点ではない」と語っている。

 これに対し、前田町長を支持しない立候補者らは、セクハラ疑惑の責任を追及し、選挙戦を戦う方針だ。ただ、地域代表を選ぶ地方選の性格上、立候補者本人が町長の姿勢に反対していても、支援者は町長を支持しているという、いびつな構造も生まれている。

 前田町長は4月18日夜、町内で開かれた飲み会で団体職員の女性にキスをしたなどとされている。

 女性は強制わいせつ容疑で県警に被害届を提出したが、前田町長は一貫して、強制わいせつやセクハラに当たる行為はしていないと主張。議会解散後の8月8日には、虚偽の主張で名誉を傷つけられたして、女性に慰謝料の支払いなどを求める訴訟を起こした。

 任期満了に伴う町議選は4月22日に行われたばかり。今回の選挙には約1790万円の費用がかかる。現在の議員定数になって以降、今回の立候補者数は過去最多となった。

 今月3日現在の選挙人名簿登録者数は1万6787人(男8106人、女8681人)。