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和食人気で九州からの輸出額最高 牛肉や木材の需要急増

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和食人気で九州からの輸出額最高 牛肉や木材の需要急増

アカデミー賞授賞式後のパーティーのメニューに採用された宮崎牛=3月、ロサンゼルス(共同) アカデミー賞授賞式後のパーティーのメニューに採用された宮崎牛=3月、ロサンゼルス(共同)

 海外での和食ブームなどを背景に、九州からの農林水産物の輸出が好調に推移する。ブランド牛肉や、アジアで需要が急増する木材が伸び、輸出額は過去最高水準となった。

 平成29年に九州の港などから輸出された農林水産物・食品の輸出額は、前年比11・5%増の858億円だった。24年の420億円と比べると、2倍以上の水準だ。

 牛肉は、特に海外でブランド和牛の人気が根強い。28年の牛肉輸出量が九州の県別で最多だった鹿児島県では、欧米への輸出に必要な国際基準の衛生管理導入に注力した。JA食肉かごしま(鹿児島市)の担当者は米国や香港向けが好調とした上で「7~8年前から国際認証の取得を進めた。認証工場が必須になりつつある」と話した。

 「宮崎牛」を柱とする宮崎県産牛の輸出額は、25年度から29年度にかけて3倍以上に拡大した。29年度の米国への輸出量に占める県産牛の割合は3割に上った。米映画の祭典・アカデミー賞後のパーティーでも宮崎牛が提供され、著名シェフが「やっと最高の牛肉に出合えた」とべた褒めした。

 中国や韓国向けが大部分を占める林業の輸出額は、前年比63・5%増の121億円だった。県別の輸出量で上位を占める熊本県は、単価が比較的安い梱包材用の丸太が中心だ。県の担当者は「地理的な近さから中国で好まれている。今後は建築用の材木など、付加価値のある製品の販売拡大が課題だ」と分析した。

 国内で今後、人口減が見込まれる中、農業の成長には、さらなる輸出拡大が鍵を握る。

 九州農政局の担当者は「官民挙げての売り込みが実を結びつつある。現地企業との連携を引き続き支援したい」と語った。