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防災ヘリ墜落 蜂須賀雅也さん(43)は「後輩思い」「いいお父さん」

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防災ヘリ墜落 蜂須賀雅也さん(43)は「後輩思い」「いいお父さん」

 防災ヘリ墜落事故の犠牲者の1人で、吾妻広域消防本部東部消防署の蜂須賀雅也さん(43)は組織全体に目を配りながら、いつも真摯(しんし)に仕事に向き合い、自分に厳しかった。後輩思いで、過去に災害が起きた山を登ったり、地理を調査したりする際は、若い職員に同行する優しい一面も。豊富な経験を生かし、後輩に現場で多くの経験を積ませることができる頼れる存在だった。

 消防大学校の救助科入校の経験もあり、同本部は「これからの吾妻消防の救助活動対応力の向上の一翼を担う1人だった」と惜しんだ。

 人柄の良さで近所や友人にも慕われていた。家族ぐるみで付き合いがあったという女性(67)は「生まれたときから知っている。優しくて温かくてすごくいい子」と話す。

 家庭では娘2人と息子1人に恵まれ、「いいお父さんで、雪かきとか、いろんなことを手伝ってくれた。悲しくてつらい。なんで蜂須賀さんが」と涙を拭った。

 中之条高校の同級生の男性(42)は「とても穏やかな性格で、口数が少なかった」と話す。

 高校時代のあだ名は「ハッチ」で、「いつもみんなに囲まれて好かれていた」。卒業後、消防士になるための試験を受けたが、結果は不合格。民間企業勤務を経て再受験し、夢をかなえた。

 事故後、報道で久しぶりに見た蜂須賀さんの顔写真の優しい表情に、「高校生の時と変わっていない」と胸が締め付けられる思いだったという。

 ヘリをめぐっては、県のずさんな運航管理体制が原因で捜索救難活動の開始が遅れたことも判明した。

 「もっと早く救助に行ってくれてれば。助かったかもしれない」と、悔しさをにじませた。(斎藤有美)