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「越谷メロン」をブランドに イチゴの次狙い初収穫 

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「越谷メロン」をブランドに イチゴの次狙い初収穫 

 「越谷レイクタウン」など新興住宅開発が進む越谷市が、年々減少する就農者の確保のため、収益性の高い農作物の模索を続けている。同市農業技術センター(同市増森)で今年度から栽培を始めたメロンの初収穫が先月行われた。今後も3年程度、試験栽培を続けて「越谷メロン」のブランド化を目指す。 (大楽和範)

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 ◆水耕栽培設備を購入

 同市では10年ほど前からイチゴに目を付け、平成22年には研修制度を導入。現在、市内9カ所で観光農園が展開されている。

 イチゴの次に同市が可能性を見だしたのがメロンだ。1株から30個程度のメロンが収穫できる東京・町田の「まちだシルク農園」が特許を持つ水耕栽培設備を4台購入。約300万円を投じた。

 今年4月に種をまき、まちだシルク農園から提供を受けたマニュアル通りに栽培を続けた。4カ月程度で実になることから、先月から収穫を開始。メロンの価値の一つの指標である糖度は、14~15度が一般的においしいとされるが、これまで収穫したメロンの糖度は12~16度だったという。担当した同市農業振興課の高橋彰技師は「12度では売り物として厳しい。今後ばらつきをなくしていくための対策を見つけたい」と話す。メロンの表面に付く「ネット」といわれる網の目も、きめ細かく付けば、価値が上がるが、ネットが付かないメロンも多くあったという。

 1年で3~4回の収穫サイクルのため、今月下旬に2回目の種まきを行う。次回は収穫期が秋から初冬になるため、不足する日照量を補う目的で照明器具を導入し、その効果を調べる。

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 ◆販路開拓も課題

 栽培と同時に調査を続けているのが販路開拓だ。高橋技師も「いくらおいしいメロンをつくっても売り先がなければ、意味がない。市も販路を紹介するなどバックアップしないと、就農者はリスクを負えない」と農業の難しさを明かす。ハウスや栽培設備など初期投資も1千万円単位でかかることから、企業の参入も視野に入れている。

 一方でメロンはイチゴと比べ、栽培の手間がさほどかからない。また、イチゴは年1回の収穫だが、メロンは年3~4回など利点も多い。「越谷メロン」としてブランド化することができれば、1個数千円~数万円の値段が付く可能性もあり、高橋努市長も「イチゴの成功に続きたい」と大きな期待を寄せている。