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西日本豪雨、重機で土砂撤去 熊本から被災地支援 2度の震災体験、井出順二さん

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西日本豪雨、重機で土砂撤去 熊本から被災地支援 2度の震災体験、井出順二さん

広島県坂町で重機を使い流木の撤去作業をする井出順二氏 広島県坂町で重機を使い流木の撤去作業をする井出順二氏

 熊本県南阿蘇村を拠点とするボランティア団体が、西日本豪雨の被災地に重機を運び込み、土砂の撤去作業を進めている。団体代表理事の井出順二氏(45)は、阪神大震災と熊本地震の2度の災害を経験した。「住民が家に戻れる道筋がつくまで頑張りたい」。しばらく現地にとどまり、活動を続ける決意を示した。

 井出氏は建設業に携わっていた平成7年、神戸市で阪神大震災に遭った。炊き出しや屋根の修理などのボランティアに関わった。

 その後、建設会社を経営し、28年に母親の介護のため南阿蘇村に移った。

 移住から2カ月後、熊本地震が発生した。南阿蘇村も被災した。地元住民を中心にボランティア団体「ロハス南阿蘇たすけあい」を結成し、全国の建設業者や農業関係者の支援も得ながら、重機を使ったがれき撤去や農地復旧に取り組んだ。

 西日本豪雨では、発生直後から広島県坂町や岡山県倉敷市などに中心メンバー7人が入り、南阿蘇村から20時間以上かけパワーショベルやダンプカーなどを坂町に運び入れた。

 坂町に入った井出氏は、車中泊をしながら、土砂が入り込んだ住宅などで行方不明者の捜索に協力した。

 その後も地元の建設業者と調整しながら、被害の大きい小屋浦地区の住宅街で、土砂や流木の撤去を続ける。「作業が必要な場所はたくさんある」と息の長い支援の必要性を訴えた。

 今も10台以上の重機を被災地に展開させ、活動に賛同する建設業者らからはメンテナンスや操縦の申し出も相次いでいる。「多くの人が得意なものを持ち寄り、一日も早く元の生活を送れるようにしたい」と語った。