産経ニュース

長野知事選あす投開票 両陣営「最後の訴え」に全力

地方 地方

記事詳細

更新


長野知事選あす投開票 両陣営「最後の訴え」に全力

 知事選は5日に投票が行われ、即日開票される。立候補しているのは、現職の阿部守一氏(57)と、新人の金井忠一氏(68)。選挙戦は最終盤を迎え、両氏は「最後の訴え」に全力を挙げる構えだ。(太田浩信、久保まりな)

 ◆原点回帰 阿部氏陣営

 阿部氏は選挙期間中、「知事としての原点」に回帰することを自身に課してきた。副知事時代に県内にあった120市町村(現在77市町村)のうち、岐阜県に越境合併した旧山口村を除く旧119市町村を回る戦略を実行し、街頭や個人演説会で支持を訴えた。

 多い日は、10カ所以上を駆け回り、猛暑の厳しい街頭で声を振り絞った。

 子育てなどの若者支援や産業振興、安心して暮らせる地域社会の実現を軸とした公約を唱え、県民に寄り添う姿勢を強調。集まった聴衆一人一人と握手を交わしてきたのは、そうした姿勢の表れだ。

 政党や団体からの推薦は、県農政同友会や県経営者協会など284団体を数える。だがその一方で、「県民党」を掲げ、街頭演説に国会議員は顔を出さず、地元市町村長が必ず応援に立ち、蜜月ぶりをアピールしてきた。

 原田美登・選対事務局長 「4年前の前回選挙では達成できなかった県内の旧119市町村全てに足を運び、候補者本人の思いを直接、届けることができた。強い手応えを感じている。138項目の公約「基本政策集」は、全て本人が書き上げたものであり、特に、10代の有権者に関心を持って受け止めてもらった。県政に対する有権者の思いをじっくりと聞くことができたことも大きい。運動の重点を都市部に置く選挙の定石からは外れた17日間で、中山間地を駆け抜けて、県民に寄り添うことができた」

 ◆街頭奔走 金井氏陣営

 告示前に77市町村全てを回り、地域の課題を吸い上げたと自負する金井氏は、選挙戦に入ってからも、県内を駆け回った。知名度不足を挽回するため街頭演説を積極的にこなし、支持を求めた。

 選挙戦では、「3つの県政転換」をスローガンに掲げ、(1)国の悪政(2)県政のオール与党体制(3)大型公共事業の推進-を批判した。

 特に、大北森林組合の補助金不正受給事件については、阿部氏の対応を批判。リニア中央新幹線の建設問題に対しても疑問を示した。連日の猛暑を念頭に、小・中学校にクーラーを早期に設置すべきだと訴え、「リニアよりクーラー」とも強調した。

 金井氏は周辺に、「日に日に有権者の反応が良くなっており、自然と演説に熱が入る」と手応えを感じている。4日は、東信地域などを回り、「最後の訴え」に奔走する考えだ。

 石坂千穂・選対本部長 「県民の暮らし、福祉、教育を最優先にすることや、国の悪政に堂々とモノを言える県政にすることなど、『3つの県政転換』を掲げた。夜の移動を有効活用し、県民本意の県政にすべく、県内全域を回り訴えてきた。中盤から終盤にかけて、大型公共事業推進の県政のあり方をめぐり、『リニアよりクーラー』を前面に打ち出したところ、有権者から共感の声が上がり、手応えがある。個人演説会や街頭演説への参加者も、前回選挙と比べて増えており、かなり熱いものを感じている」