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【高校野球群馬大会】前橋商・吉田晃誠主将 台風被害を乗り越え打撃強化

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【高校野球群馬大会】
前橋商・吉田晃誠主将 台風被害を乗り越え打撃強化

 1-3で迎えた九回表。2死の場面で8番・岩崎の中前打に続き代打・温井も四球で進塁し、一打同点のチャンス。思わずガッツポーズをして打席に駆け寄り、「悔いのないようにやってこいよ」と声をかけた。だが、結果はファウルフライ。無念の敗退に涙を流した。

 入学当初から中心選手として活躍。住吉信篤監督から「人間的にも信用できる」と新チームで主将を任され、まじめな性格と巧みなバットコントロールでチームを率いてきた。

 試合では頼もしい姿を見せたが、苦労もあった。昨年10月、台風の被害でグラウンドが水没し2カ月ほど使用できなくなった。「精神的にも苦痛」な状況だったが、チームはめげなかった。守備練習ができないなら打撃と精神力を鍛えようと、室内練習場でバットを振り込み、走り込みで忍耐力を身につけた。

 努力のかいもあって、今大会は3回戦まで全てコールド勝ち。「打撃力を生かせた」と誇らしげに振り返った。優勝候補の前橋育英相手の惜敗。悔しさをにじませながらも、苦難を共に乗り越えたチームメートへ「情けないキャプテンだが支えてくれる人がいたからここまでこれた」と、話す表情は晴れやかだった。 (糸魚川千尋)