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長野県知事選視点 人口減少時代に具体策競え

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長野県知事選視点 人口減少時代に具体策競え

 今回の知事選は、本格的な人口減少に直面する中、県政のかじ取り役を選ぶ大切な機会となる。

 県の人口推計によると、2060(平成72)年時点の県内人口は出生率が回復せず、施策による社会増がない場合、現在の約6割まで減少するという。

 高齢化が一段と進むだけではなく、生産年齢人口も減り、社会の活力が失われる懸念は、眼前の危機だと言ってよい。

 立候補した阿部、金井両氏は公約で、目指す県の将来像について、「創造的で持続可能な共生社会に取り組む」(阿部氏)、「くらしをしっかりと支える県政」(金井氏)とした。方向性を明示するだけで、抽象論に終始しているのは残念だ。危機感が薄いのではないか。

 県内では、「消滅可能性都市」の懸念が指摘される人口5千人未満の自治体が、50町村存在している。人口減少に有効な手立てを講じなければ、事態はさらに深刻化しよう。

 大切なのは、年齢や性別に関わりなく、社会活動にいそしめるチャンスを提供できるよう、社会環境を整備することだ。それには移住者対策も欠かせない。

 両氏は選挙戦を通し、具体的な打開策を有権者に提示する姿勢が求められる。(太田浩信)