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養殖サバ、稚魚放流 小浜で1万匹、安定供給へ

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養殖サバ、稚魚放流 小浜で1万匹、安定供給へ

 京都までサバを運んだ「鯖街道」の起点だった小浜市が力を入れているサバの養殖で、卵から人工的に育てた稚魚約1万匹が同市田烏の漁港沖のいけすに放流された。親魚に与える餌などを改善した結果、孵化(ふか)率が大幅に向上。関係者は「小浜産サバの安定供給に向けた課題が一つ解決できた」としている。

 サバの養殖で同市と連携する県立大海洋生物資源学部のサバ復活支援チームは採卵や稚魚を育てる技術などに取り組んでいる。親魚のストレスを減らすため人工授精をやめて自然産卵のみを実施し、親魚の餌にエビなどを加えるなど改善。5月28、29日に採卵した卵の孵化率は20%と前年度の6%を大きく上回り、約1万匹の稚魚が生産できた。

 県栽培漁業センター(同市堅海)で飼育し、約10センチまで成長した稚魚が漁港に運ばれ、ホースや容器でいけすに放流された。来年6月ごろまで育てられて出荷されるという。

 同学部の田原大輔准教授は「目標としてきた1万匹の稚魚が確保できた。来年以降も課題である稚魚の安定供給に取り組みたい」と話した。

 同市は平成28年度から県立大をはじめ、市漁協や県などと連携してサバ養殖に取り組んでいる。今年度は漁港沖の9基のいけすで県内外から取り寄せた天然の稚魚と、今回の“小浜産”計約2万匹を育てている。同市は今年度、8千匹の出荷を目指している。