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埼玉県内企業、「災害時の事業継続計画」策定は1割 中小に浸透せず

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埼玉県内企業、「災害時の事業継続計画」策定は1割 中小に浸透せず

 西日本豪雨のような水害や事故などへの対応を定めた事業継続計画(BCP)を策定している県内企業が1割程度にとどまっていることが帝国データバンク大宮支店(さいたま市大宮区)の平成30年の調査で分かった。策定済みの企業は、前年比0・2ポイント増の10・9%と低水準で、主に中小企業のBCPに対する意識の低さが浮き彫りになった。

 BCPは、大規模な自然災害や事故など不測の事態が発生した場合に備えた対応を定めた計画で、事業活動を早期に再開するため、連絡体制や製造ラインの復旧手順などを盛り込む。

 調査は5月に県内企業953社を対象に実施し、368社から回答を得た。

 「現在、策定中」の企業は前年比1・1ポイント増の6・5%、「策定を検討している」と回答した企業は同比0・7ポイント増の25・8%だった。「策定していない」という企業は同比0・2ポイント減の48・6%と半数近くを占めた。

 「策定している」「現在、策定中」「策定を検討している」と回答した企業のうち、想定しているリスク(複数回答)としては「自然災害」が57・2%、「設備の故障」が40・3%、「情報セキュリティー上のリスク」が35・2%-だった。事業が災害などで中断するリスクに備えて実施・検討していること(同)は「従業員の安否確認手段の整備」65・4%、「情報システムのバックアップ」52・2%、「事業所の安全性確保」47・8%と続いた。

 一方、「策定していない」と回答した企業の理由(複数回答)は「策定に必要なスキル・ノウハウがない」が41・9%と最多で、「策定する人材を確保できない」は27・9%だった。人材不足の中小企業はBCP策定に人手をかける余力がない状況がうかがえる。