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【高校野球茨城大会】不振抜け出す会心の適時打 太田一3年・金沢翔主将

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【高校野球茨城大会】
不振抜け出す会心の適時打 太田一3年・金沢翔主将

 主将として選手の模範となり前向きに声をかける。9日の初戦も「楽しくやろうぜ」「元気出していこうぜ」とスタンドに届くほど大きな声でチームメートを鼓舞した。だが、チームを力強く引っ張る主将の胸には、「打てない」苦しみが宿っていた。

 冬からバッティングに力を入れてきた。自信を持って臨んだ春の県大会では、ここぞという場面で打てなかった。「上位打線を任されているのに何やってんだろう」。苦しみに負けず夏に向けて実戦形式のバッティング練習を増やした。

 そして迎えた夏の県大会。2点を追う七回、2死一、二塁の好機に、監督からは「振っていけ」のサイン。思い切って振った。当たった瞬間、自分の中から何かが抜けていった。

 「やっと苦しみから抜け出せた」

 試合後、涙を流し、こう声を絞り出した。この適時打で自信を取り戻した主将は「どんな相手でも基本に忠実で誠実な野球をする」と誓い、球場を後にした。 (永井大輔)