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【高校野球静岡大会】熱海3年・田中夏輝選手 元陸上部員、チームに夏4年ぶり得点

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【高校野球静岡大会】
熱海3年・田中夏輝選手 元陸上部員、チームに夏4年ぶり得点

 熱海に夏4大会ぶりの得点をもたらしたのは野球を始めてまだ2カ月の元陸上競技部員だった。

 4点ビハインドで迎えた二回裏。2死満塁の絶好のチャンスで打席が回ってきた。

 「(初球は)真ん中しか来ない」。迷わず振り抜くと、目の覚めるような打球が二遊間を抜け、三走の真野がホームイン。試合後、久々の得点だったと聞かされると、「言葉が出ないです。まさか自分が」と驚いた。

 今年は応援団長として声援を送るつもりだったが、陸上部を引退した5月に杉山聖部長から勧誘された。「迷ったが、選手を一番近くで見てきた自信はある。選手たちを助けられるのは自分しかいない」。いつも近くで練習している野球部員の姿を思い出し、自らグラウンドに立つことを決めた。

 ただ、野球は遊びでやった程度。陸上部ではやり投げの選手で、連係プレーの経験はほぼ皆無だった。2カ月間、ノックや練習試合を通して「肩が強いだけでは通用しない。野球は難しい」と日増しに実感した。

 チームは四回に1点を追加したが、2-17で五回コールド負け。「みんなと夜遅くまで練習して、声がかれるまで頑張って、高校野球っていいなと思った。貴重な体験ができた」。そう笑顔で話した。 (石原颯)