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伊東のメガソーラー計画 知事、林地開発を許可 事業者に10項目条件

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伊東のメガソーラー計画 知事、林地開発を許可 事業者に10項目条件

 伊東市八幡野の山林への大規模太陽光発電所(メガソーラー)建設計画をめぐり、川勝平太知事は2日、事業者に林地開発許可を与えたと発表した。許可に当たっては、違反した場合は許可を取り消す10項目の条件と4項目にわたる行政指導が付されており、事業者が工事を強行しないようくぎを刺した格好だ。

 この計画をめぐっては、環境保全や防災の観点から地元住民が大規模な反対運動を展開し、県や市も反対の立場をとる。ところが、県森林審議会は条件付きながら「基準に適合する」と答申し、行政側は基準を満たしていれば許可しなければならないため、川勝知事の判断が注目されていた。

 川勝知事は、土砂や伐採林が災害の発生源とならないよう適切に処理する▽希少動植物の生育環境の保全に万全を期す-など10項目の条件を設け、事業者が守らない場合は許可を取り消すと警告。さらに、周辺住民の理解を得る▽大室山からの景観阻害が最小限になるよう努める▽希少動植物保護について県と協定を締結する▽伊東市の新条例など関係法令を順守する-という4項目を確実に実行するよう行政指導した。

 中でも法令順守については、伊東市で6月1日に「総面積1・2ヘクタールを超える太陽光発電設備の設置に同意しない」との新条例が施行されており、県や市は今回の計画が新条例に抵触すると解釈する。一方で事業者は「6月1日以前に着工済みで市条例の適用外」と主張し、双方の見解は大きく食い違う。

 川勝知事は会見で「森林保全や水資源、災害などに関する懸念が完全には払拭されないまま、ここに至ったことに何とも言えぬ、すっきりしない思いを感じている」と、事業計画に反対しながら許可せざるを得なかった複雑な心境を明かした。