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30年分路線価、10年連続下落 沿岸部・郊外は低迷続く 静岡

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30年分路線価、10年連続下落 沿岸部・郊外は低迷続く 静岡

 国税庁が公開した平成30年分の路線価(1月1日時点、1平方メートル当たり)によると、県の平均変動率は前年比0・7%のマイナスで10年連続で下落した。ただ、下落幅は前年のマイナス0・8%から、わずかに縮小した。不動産関係者によると、県内の地価は住宅地、商業地ともに中心市街地や主要駅周辺では堅調だが、沿岸部や郊外では低迷しており、全体としては下落傾向が続いている。

 県内13税務署の管内別の最高路線価は前年より1地点多い6地点(静岡、清水、浜松西、浜松東、熱海、藤枝)で上昇。前年より1地点少ない5地点(三島、富士、磐田、掛川、下田)が横ばいで、沼津は7年連続、島田は6年連続で下落した。

 前年の横ばいから上昇に転じたのは浜松西と浜松東だった。浜松市では市街地を中心に複合ビルの建設が進み需要が堅調で、地価は安定的に推移している。さらに、同市東区には昨年9月、米国本社の大型会員制スーパー「コストコ」が県内初出店するなど、郊外にも新規出店が続き、集客力を維持している。

 一方で、7年連続下落した沼津では新規出店や土地取引が少なく、地価の回復が見通せない状況。来年秋には沼津市中心部から少し離れた国道1号沿いに県東部最大級の商業施設「ららぽーと沼津」がオープン予定のため、地価への影響が予測されている。

 税務署別で伸び率が最も大きかったのは藤枝税務署管内の「藤枝駅吉永線通り」(3・6%)で、4年連続でトップだった。JR藤枝駅周辺では28年に大型商業施設「オーレ藤枝」がオープンしたほか、量販店などの集客施設がそろっており、地価は強含みで推移しているという。

 県内の最高路線価は39年連続で静岡市葵区紺屋町の「紺屋町名店街呉服町通り」。前年を0・9%上回る118万円だった。

 路線価は相続税や贈与税の算定基準となるもので、平均変動率は県内約9300地点の標準宅地の評価基準額から算出した。