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【栃木この人】「クリケットタウン佐野」創造プロジェクトマネジャー・秋山仁雄さん

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【栃木この人】
「クリケットタウン佐野」創造プロジェクトマネジャー・秋山仁雄さん

 ■クリケットで経済活性化を

 佐野市が、英国発祥のスポーツ、クリケットで「稼げるまちづくり」を目指している。国の地方創生交付金を活用し、ハード面では旧県立田沼高校(同市栃本町)に国際規格の市国際クリケット場を整備。もう一方のソフト面の柱・ビジネスプランの構築を担当し、プロジェクトの浮沈を握るかじ取り役になった。

 「全国的にも例の少ない、先進的で意欲的な事業に携わることになり、大変光栄に感じている」

 同市の意欲の表れが「クリケットタウン佐野」創造プロジェクトのマネジャーの公募。破格の報酬「年収1200万円」を提示し、話題を呼んだ。友人から話を聞き、「佐野には縁がある。自分の経験を生かしてみたい」と応募。平成13年から5年間、佐野プレミアムアウトレットやバスターミナルなどの佐野新都市開発を担当し、地の利があった。高額報酬も「魅力的だった」。

 ユニークな公募に、マネジメント経験3年以上、ビジネスレベルの英会話など厳しい応募条件を備えた285人が全国から応募。書類選考や面接などを経て、白羽の矢が立った。「本当に選ばれるとは」と驚きもあったという。

 「クリケットのまち佐野」サポーターズクラブに所属。海外のゲームはインターネットで観戦する。国内ではまだなじみのないスポーツだが、「マイナーだからこそ発展する伸びしろがある。英連邦諸国でマーケットが確立しているのも心強い」とクリケットの将来性に期待を寄せる。

 今後の事業展開を進める上で、「市民への理解浸透は不可欠」と強調する。構想はある。佐野駅前広場などを活用し、日常的にクリケットに触れ合えるワーキングスペースを整備する。国際クリケット場内の旧校舎の活用も事業の柱で、飲食店や宿泊施設の整備のほか、ゲームのない平日利用を促進するための研修事業の充実などを念頭に置く。クリケットの認知度向上も重要で、東京など大都市部でのプロモーション活動も積極的に展開する予定だ。

 「佐野にクリケットがあるから、人が集まり、にぎわいが生まれ、地域経済が活性化する。そういう状況を市民が目で確認し、実感できるよう力を尽くしたい」。契約期間は平成32年度末まで。その後は自立した事業運営を求められており、自身にとっても第二の人生を占う2年9カ月となる。(川岸等)

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【プロフィル】あきやま・よしお

 昭和45年12月、東京都世田谷区生まれ。東大法学部卒業後、都市再生機構(UR都市機構)に。主に土地開発業務などに携わり、佐野市とも関わりを持った。佐野市在住。