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少年の特殊詐欺摘発倍増 昨年66人、バイト感覚で犯行か 埼玉県教委、学校に注意喚起へ

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少年の特殊詐欺摘発倍増 昨年66人、バイト感覚で犯行か 埼玉県教委、学校に注意喚起へ

 県警が平成29年に特殊詐欺で摘発した少年は高校生を含め計66人(確定値)で、前年の34人に比べて、ほぼ倍増していることが28日、県警への取材で分かった。夏休みを控え、県警はアルバイト感覚で犯行に手を染めることがないよう警戒を続ける。事態を重くみた県教育委員会は29日にも公立学校に注意喚起の通知を出す方針を決めた。

 県警によると、特殊詐欺で最近増えている手渡し詐欺は、高齢者らに嘘の電話をかける「かけ子」、現金やキャッシュカードを被害者から受け取る「受け子」、だまし取ったキャッシュカードで現金を引き出す「出し子」など“役柄”が分かれている。

 特殊詐欺で摘発された少年66人のうち50人が「受け子」役だった。現金やキャッシュカードを受け取るだけの単純な役目で、特別な知識がなくてもできるだけに、犯罪に加担しやすいようだ。

 「気軽、手軽」を強調して勧誘する犯行グループの言葉巧みな誘い文句も背景にある。インターネット上などで「短時間・高収入な手軽なアルバイト」と紹介しているという。不審に思っても「先輩からの紹介で断れなかった」といったケースもある。捜査関係者によると、最近はオンラインゲームを通じて勧誘する新たな手口もある。摘発した66人のうち、受け子などを勧誘する「リクルーター」役の少年は6人だった。

 県警によると、摘発した少年の内訳は無職30人、高校生18人、アルバイトなど14人、大学・専門学校生4人。年齢別では19歳が20人と最多で、17歳17人、18歳16人-と続く。

 こうした事態に対し、県警は近年、小中高校生対象の非行防止教室で、増加傾向にある特殊詐欺への関与防止に力点を置く。「中学生の段階で徹底した意識づけが大切。引き続き注意喚起していきたい」(少年課)としている。

 県教委も、夏休みに入れば学校側の注意が行き届かない事態が想定されることから、早ければ29日に生徒への注意を促す通知を各校に出す方針だ。

 県教委はこれまで県警と特殊詐欺などに関する情報を共有しているが、少年の摘発増加を踏まえ、「今後、何らかの対策を検討したい」(生徒指導課)としている。(飯嶋彩希)