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かつぬま朝市、「何でも販売」商いの出発点 自分の店を開店、各地で続々

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かつぬま朝市、「何でも販売」商いの出発点 自分の店を開店、各地で続々

 平成15年4月に一つのテントから始まった甲州市勝沼町の「かつぬま朝市」。中央自動車道勝沼インターチェンジから車で約5分の「シャトレーゼ勝沼ワイナリー」駐車場で、毎月第一日曜の午前に開かれる。来月1日で通算161回の開催となり、出店数は約200店。会場が満杯になり、出店希望を断っているほどという。朝市に出店後、市内や県内で開店に至る店は十数店を数える。

 朝市会場は、入り口近くに手相やタロット占いの店。女性グループのライブ演奏などが並ぶ。ワイン、コーヒー、カレー、ベジバーガー、野菜、野草茶、はちみつ、ジャムなど食料品。古着、アクセサリー、雑貨、木工品、バッグ、革小物の店も。他の朝市と違い、飲食物以外の出店が多いのが特徴だ。

 朝市を立ち上げた「かつぬま朝市会」会長の高安一さん(55)は、「野菜から始めたが、『何を出店してもいい』と間口を広げたら、お客も店も増えていった」と振り返る。

 オーガニックカレーの店を出していた「大黒屋・サンガムカフェ」の吉田和江さん(65)は約10年前に出店。平成21年に東京の店を閉め、甲州市大和町にカフェをオープンした。

 「年齢を考えるとハードな仕事はいつまでも続けられないと考え移転した」

 同時期に野草の販売で朝市に参加した「つちころび」の鶴岡舞子さん(34)は、「試行錯誤だったが、高安さんに『毎月の出店にこそ意味がある』と背中を押された。4年前には甲州市塩山に店も開いた。朝市はホームベース」と話した。

 12年前の朝市デビュー。笛吹市内でカフェを開店後、現在は甲府市内で「べジカフェ フルウント」を夫婦で切り盛りする平野由布さん(36)も、「朝市は県内外、子供からお年寄りまで多彩なお客さんとつながる場です」。

 このほか、ピザ、ペットフード、パンなどの店舗や販売拠点が、朝市への出店を経て県内にできた。

 高安さんは「朝市はお客さんと店、店同士など、人がつながる場。結果的に自前の店の開店という形で地域振興に役立っていると思う」と意義を語った。