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足利の山野草、子供に伝えて 82歳愛好家が自費出版写真集を小中33校に寄贈

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足利の山野草、子供に伝えて 82歳愛好家が自費出版写真集を小中33校に寄贈

 足利市の写真愛好家、丹羽幹男さん(82)が自費出版した写真集「あしかがに咲く野の花・山の花」を教材に活用してほしいと市内の小中学校全33校に寄贈した。絶滅の恐れのあるラン科のキンラン、ギンランなど貴重な山野草50種を収録しており、丹羽さんは「足利の誇る山野草を子供たちに知ってもらいたい」と話している。(川岸等)

 丹羽さんは、趣味の登山で山野草のかれんな姿にひかれ、40年前から山野草を撮り続けている。会社員や自営業の傍ら山野を巡り、写真家、秋山庄太郎さんが創設した「花の会」の会員となり、同会栃木支部長も務めてきた。

 歴史と文化を誇る足利市だが、丹羽さんは「もう一つの自慢が豊かな野生植物」という。同市北部には暖温帯と冷温帯の境界となる年平均気温13度のラインが通り、北方系と南方系の植物が自生し、1400種類もの野生植物が自生する。昨年6月、「一冊にまとめて残そう」と一念発起し、撮りためた茶箱3箱分のフィルムから厳選し、500冊を自費出版した。

 写真集は縦20センチ、横22センチでカラー47ページ。表紙には一番好きな薄紫色のレンゲショウマの花を掲載。また、心ないマニアの盗掘で姿を消しつつあるコクラン、ジガバチソウなどのラン科の山野草、足利が北限の自生地とされるヒイラギソウなどを紹介している。

 丹羽さんは、小中学校に寄贈するため26日、市役所を訪れ、「足利の貴重な山野草を後世に伝えたい」と話し、続編も検討している考えを示した。若井祐平教育長は「素晴らしい写真集で、野外活動などで活用したい。子供たちに自然の大切さを知ってもらいたい」と寄贈に感謝した。1冊1800円。希望者は丹羽さん(電)090・7836・7033。