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ロボ工農技研、本格稼働へ 宇都宮大、先端技術の実用拠点に

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ロボ工農技研、本格稼働へ 宇都宮大、先端技術の実用拠点に

 宇都宮大陽東キャンパス(宇都宮市陽東)に新たな研究施設、ロボティクス・工農技術研究所「REAL」が整備され、7月から本格的に運用を始める。ロボットなどの先端技術を農業分野などで具体的な成果を挙げる社会実装に取り組むための拠点施設となる。

 建物は鉄骨2階建て、延べ床面積1386平方メートル。平成28年度に文部科学省の「地域科学技術実証拠点整備事業」に採択され、建設された。総工費は7億円。

 同施設所長の同大大学院工学研究科の尾崎功一教授は「大学の研究は論文止まりになる面もあった。REALは、研究成果を社会に出すため具体的なプロジェクト達成を目指す施設」と説明する。既に5つのプロジェクトを進行することが決まっている。

 例えば、地磁気で自律走行するロボットの実験が進められており、大学院生の岡村涼平さん(22)は「自走ロボットでも人ごみの中では、センサーやカメラが認識しづらい。磁気データを使えば、位置の把握が容易になる」といい、ショッピングセンターなどでの実用化を目指す。

 また、人の目では区別できない色の違いを認識して農作物の病気、成長度合いを見分けるカメラの開発、イチゴを海外に出荷するため超高品質輸送技術の開発などの課題に取り組むプロジェクトが進む。

 副所長は農学部の柏崎勝准教授。「農業とロボットの親和性を高めたい」といい、イチゴの色を特殊なカメラで見極め、収穫時期を判断して収穫用の自走ロボットに通信で情報を送るシステムの実現を目指す。さらにほかの作物にも応用できるようロボットを開発する工学部の研究者と連携する計画だ。「ただのイチゴではなく、かなりの高付加価値商品にしないとコストに合わない。ビジネスモデルを作る必要がある」と意気込んでいる。