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原子力政策「モラトリアム卒業を」 九電・池辺新社長インタビュー

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原子力政策「モラトリアム卒業を」 九電・池辺新社長インタビュー

 九州電力の池辺和弘社長は、27日までに産経新聞のインタビューに応じ、「地域貢献こそが本業だ」と述べ、九州の地域振興に積極的に関与する姿勢を強調した。

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 九州電力の主力商品は電気です。電気を売るには、地域活性化は不可欠です。人が住み、お客さんが遠くから九州へ来てくれなければならない。

 九電は本社のある福岡はもちろん、熊本、鹿児島、佐賀、大分、長崎、宮崎各県の地場企業です。地元と一緒になって地域を盛り上げ、交流人口を増やす。この取り組みは、単に地域貢献ではなく、むしろ九電の本業です。

 働く場所がなければ、若い人は出ていってしまう。子育てが安心してできなければ、子供をつくろうと思わない。こうした課題解決に、われわれも力を入れます。

 新規事業の開発にも力を入れます。昨年からアイデア募集を始めましたが、1回だけで終わらせず、毎年募集します。

 大当たりは、なかなか出ないでしょう。それでも、10年、15年と続ける中で、電気事業の次の柱になるものが見つけられたら良い。イノベーションが続く仕組みを作りたい。

 エネルギーでいうと、原子力は人類にとって必要な技術です。少なくとも現時点で、出力が安定し、かつ二酸化炭素を出さないのは原発と地熱、水力しかない。原発を選択肢から外すことはできないんです。

 原子力は先輩から受け継いできた技術です。同時に、豊かで温暖化などの問題にさいなまれない社会を未来に残すため、将来世代からお預かりした技術でもある。途絶えさせない努力をしたい。

 ただ、政府の第5次エネルギー基本計画案は、原発の新設やリプレース(建て替え)に触れませんでした。事業者として「国がなんと言おうとやります」ということはできない。

 それでも、少なくとも議論はしないといけないと思っています。モラトリアム(猶予期間)は、そろそろ卒業しなければいけない。

 玄海原発2号機の廃炉に関しては、技術的な面と経済的な面から判断します。平成32年3月までに結論を出さなければいけない。