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宇都宮のヒートアイランド 同心円でなく西高東低 宇大助教確認

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宇都宮のヒートアイランド 同心円でなく西高東低 宇大助教確認

 都市部の気温が郊外よりも高くなるヒートアイランド現象について、宇都宮大教育学部の瀧本家康助教(38)=気候学=が宇都宮市内で観測した結果、同市を縦断するJR東北新幹線の西側が高く、東側が低い東西非対称の現象が確認された。瀧本助教は「同心円状を予想したが、東西非対称になるのは予想外だった」と話し、今後の都市政策でも考慮する必要を指摘している。

 観測は5月24~27日の4日間、午後11時~午前0時に測定機器を持ち込んだ車で主要道路などを走行、JR宇都宮駅を中心に半径約5キロの範囲で毎秒の気温を記録した。

 平均18度で、温度差は最大4度。想定内だったが、同駅近くの市中心部に加え、東武宇都宮線西川田駅や江曽島駅の近くなど南西部にも温度が高い地点があった。一方、東北新幹線東側は低い地点が多かった。また、市街地北部にある宇都宮丘陵の周辺が低いことも特徴的だと指摘する。

 瀧本助教は、今後、他分野の研究者と連携し、観測結果を検証していく必要があるとし、小中学校の協力を得て定点観測も実施したい意向だ。

 瀧本助教は「コンクリートが多ければ熱源となる。宅地開発が進む地域は高温となる」と説明。ヒートアイランド現象が東西非対称となった原因究明は今後の課題だが、JR東北線、東武宇都宮線沿線、駅周辺で宅地開発が進んでいることが考えられるという。

 都市周辺部の開発が進む中、「ヒートアイランド現象が進めば、夏の猛暑がより厳しく、夜も気温が下がらない熱帯夜になり、熱中症対策も重要。また、上昇気流によりゲリラ豪雨が起きやすくなる可能性もある」と指摘。今後、真夏の時期や気温差が出やすい冬季の観測も進めていく方針という。