産経ニュース

沖縄「鉄血勤皇隊」を紹介 広島経済大で遺影や遺書の写真展

地方 地方

記事詳細

更新


沖縄「鉄血勤皇隊」を紹介 広島経済大で遺影や遺書の写真展

 23日の「沖縄慰霊の日」を前に、太平洋戦争末期、米軍の迫る沖縄で少年たちを集めた「鉄血勤皇隊(てっけつきんのうたい)」などを紹介する写真展が、広島市安佐南区の広島経済大で開かれている。幼い面影を残す隊員の遺影や、両親に宛てた遺書などの記録写真を中心に約50点が並ぶ。

 遺書に「もう一度、父母兄弟の顔がみたくてたまりません」と幼心をつづった2等兵の少年の遺影は上等兵の姿で、りりしいまなざしを向けている。

 少年が当時通った旧制沖縄県立第一中学校(現首里高校)の同窓会「養秀同窓会」では、少年の死後、親がせめてもの思いで上等兵の写真を合成したのではないか、とみている。

 第一中から「鉄血勤皇隊」に動員されたのは2~5年生371人。うち210人が命を落とした。生前、学校から「遺骨はあきらめよ」と指導され、遺書とともに爪や毛髪を残した。米軍が迫る中、教官は、その遺品を壺に入れ、地中に埋めて隠した。

 会場では、壺の中にあった遺品や遺書、防空壕の風景、生存者の姿なども写真で紹介している。

 写真展を開いたのは、広島経済大の岡本貞雄教授ゼミの学生で、昨年と今年の2回、鉄血勤皇隊の生存者らとともに当時の活動拠点などを実際に歩いて証言も聞いた。

 現地を歩いた4回生、香田峻也さん(21)らは「うまく言葉では言えませんが、証言は自分の人生にも影響を与えた。(写真展を)多くの人に見てもらいたい」と話している。

 29日まで広島経済大の学生会館で開かれている。

                   ◇

 学生が聞いた元隊員らの証言集『一中鉄血勤皇隊-沖縄の男子学徒たち』も23日、発刊される。問い合わせはノンブル社(電)03・3203・3357。