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池でおぼれている男児救助 岡山の井上さんに県善行賞

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池でおぼれている男児救助 岡山の井上さんに県善行賞

 今年4月、奈義町内の池で、おぼれている男児(5)を救助した岡山市北区の臨床心理士、井上忠彦さん(64)に県の善行賞が贈られた。救助の際、自身の身の危険も感じたという井上さんは「『早く助けないと』と、無我夢中だった」という。

 井上さんは4月26日夕、見頃となっていた菜の花を撮影に訪れた同町豊沢で、「子供がおぼれている」と、泣き叫びながら走っている女性に遭遇。近くの農業用ため池で、小学低学年ぐらいの女児が、池の中の男児を助けようと手を伸ばしている姿を見つけた。

 井上さんは、すぐに女児を避難させて池に入り、2メートルほど沖で沈みかけている男児のシャツをつかんで引き上げた。すぐに泣き出した男児を見て、胸をなでおろしたという。

 美作署で19日、荻野英俊署長から善行賞の表彰状を伝達された井上さんは、「必死だった。助かってよかった」と笑顔。

 救助時は周囲に大人がおらず、水深や池の底の状態もわからないため二次被害も想定し「不安だった」と振り返り、「池などのそばには浮輪を常備するなど緊急時の対応策の必要性を感じた」と実感。地域で危険な場所の情報共有や点検の重要性などを指摘した。

 井上さんの提言を受けた荻野署長は「貴重な意見として、管内の自治体担当課に伝えたい」「井上さんの勇気ある行動に改めて感謝したい」と応じていた。