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子供守る頭巾を熊本へ 神戸と気仙沼、被災地の絆 「一針一針に思い込め」

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子供守る頭巾を熊本へ 神戸と気仙沼、被災地の絆 「一針一針に思い込め」

熊本地震の被災地に防災頭巾を届けている小野田悦子さん(左)と牧秀一さん=神戸市中央区 熊本地震の被災地に防災頭巾を届けている小野田悦子さん(左)と牧秀一さん=神戸市中央区

 阪神大震災を経験した神戸市や東日本大震災で被災した宮城県気仙沼市の団体などでつくる実行委員会が、平成28年に発生した熊本地震の被災地の子供たちに、災害時に頭部を守るための防災頭巾を送る活動を続けている。昨年度は阿蘇地域の27保育園に1900人分の手作り頭巾を届け、今年も新たな頭巾を製作中。被災地同士で支え合いたいと始まった取り組みで、実行委代表の小野田悦子さん(59)は「一針一針に思いを込めている」と話している。 (西山瑞穂)

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 取り組みは、神戸のNPO法人「よろず相談室」の牧秀一理事長(68)が熊本地震後に被災地の保育園にボランティアで訪れた際に、「余震が続いており、防災頭巾がほしい」と要望を受けたことがきっかけで始まった。

 小野田さんが代表理事を務める一般社団法人「グリット」(神戸市)とともに、ネットワークを生かして協力を呼びかけたところ、気仙沼市から復興住宅の住民らが手作りした頭巾720人分が集まるなど、計1900人分を届けることができた。

 小野田さんは昨年10月に熊本の被災地の保育園を訪ねて回った。真剣な表情で防災訓練に取り組む子供らの様子を見て、「地震の恐怖が心の中に残っている。自分で身を守れるよう、防災頭巾は絶対に持たせておくべきだ」と改めて感じたという。

 グリットが手作りしている頭巾は、綿100%の布地を縫い合わせ、フェルト芯を詰めた頭にかぶれるクッション(縦横約30センチ)のような形状。今月24日には神戸市北区の商業施設「コアキタマチ」で、完成分の一部を熊本側の代表者に贈呈するイベントを開く。

 今年度は被害が大きかった熊本県益城町などの保育園に1千人分の頭巾を送ることが最終的な目標という。

 頭巾1つあたりの材料費や送料は850円程度といい、グリットでは実行委への寄付を受け付けている。問い合わせは小野田さん(電)090・6756・0077。