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自民、後藤県政検証 公約6割マイナス評価 山梨知事選候補者選定は混乱

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自民、後藤県政検証 公約6割マイナス評価 山梨知事選候補者選定は混乱

 自民党県連は13日、来年2月の任期満了に伴う知事選に向け、後藤斎県政の検証結果を発表した。116の公約の進捗(しんちょく)では、6割以上でマイナス評価となったが、後藤県政の是非には踏み込まなかった。県連は検証を受け、来月10日以降に設置する候補者選考委員会で独自候補の擁立を目指す運びだった。だが、最有力視される県連会長の森屋宏参院議員が不出馬の意向を県議らに伝えたとされ、その後の態度もはっきりしていない。独自候補擁立に曲折が続くのは必至で、現職の選択肢も捨て切れない県連の厳しい現実が浮き彫りとなった。(松田宗弘)

 後藤県政の検証結果は13日、自民県議の全23人が了承した。116の知事公約の評価は、A「実現した」7%▽B「一定の成果がみられる」30%▽C「あまり進展せず」48%▽D「取り組んでいない」15%-。C、Dのマイナス評価で全体の63%を占めた。

 これらとは別に、「人口減少対策」「政府与党との交渉力」など20の主要課題を検証。「政府与党や中央省庁との交渉力」で「県政を強力に前進させようとする意思が弱いように感じられる」と指摘。人口対策を「総花的」「具体性に欠く」と厳しく評価した。

 検証委の鈴木幹夫委員長は「現職に少し厳しいかもしれないが、残りの任期で(評価が)上がる可能性もある」と、後藤知事への配慮もにじませた。

 ただ、検証を受けた後藤県政の是非については「厳しいともとれるし、この程度との指摘かもしれない」と明言を避けた。

 臼井成夫幹事長は「近く県連として(知事選へ)行動を起こさねばならず、検証はその前提。候補者選定で大いに参考にする」と述べた。

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 ■捨てられぬ「現職支持」

 自民県連が後藤県政の是非を明言しにくい背景として、関係者は「独自候補を立てられない場合、現職を支持できるよう、選択肢を確保しておくということではないか」と説明する。

 独自候補の擁立で最大の焦点は、不出馬の意向とされる森屋宏氏の動向だ。同氏を支持する県議らは「もはや不出馬表明は難しい」と口をそろえる。

 県連内では、昨年の衆院選で自民復党後、山梨2区に立候補して堀内詔子氏に敗れた長崎幸太郎氏を推す動きも一部にある。

 その場合、長く県連と対立してきた長崎氏を支持できない多くの県議が、後藤氏支持に回る可能性が高まり、「県連分裂となりかねない」(幹部)。そうした事態を避けるため、森屋氏に“勇断”を求めたいというわけだ。

 ただ、長崎氏を支持するある県議も、「長崎氏では県連が一枚岩になれない。昨年の衆院選に続き、知事選でも負ければ政治生命を絶たれかねない」と心配し、出馬には否定的だ。

 来月の候補者選考委員会に向け、水面下の攻防が続きそうだ。