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佐賀県漁協「有明海再生が一番」 諫干訴訟で基金案容認で

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佐賀県漁協「有明海再生が一番」 諫干訴訟で基金案容認で

アゲマキ漁再開を山口祥義知事(左)に報告する佐賀県有明海漁協の徳永重昭組合長 アゲマキ漁再開を山口祥義知事(左)に報告する佐賀県有明海漁協の徳永重昭組合長

 国営諫早湾干拓事業(長崎県)の潮受け堤防排水門の開門をめぐる訴訟について、佐賀県有明海漁協の徳永重昭組合長は8日、県庁で記者団に対し「訴訟の結果は分からないが、有明海の再生に進歩があるような施策をやってもらいたい」と述べた。

 福岡高裁は「開門はせず、国の基金で問題解決を図る」とする和解勧告案を示していたが、開門派の弁護団は応じず、和解協議は5月28日、決裂した。高裁は7月30日に判決を言い渡す予定。開門派にとって厳しい判決が予想される。

 この訴訟で、佐賀県有明海漁協は難しい立場に置かれていた。

 同漁協は訴訟の当事者ではない。組合内の一部に、開門派を抱えている。

 一方、福岡、熊本両県の漁業団体は「裁判を続けるよりも、基金で貝類など有明海の漁業再生に動くべきだ」として、国の基金案を容認していた。

 佐賀県有明海漁協は今年5月、福岡、熊本両県の漁業団体と歩調を合わせ、容認の立場に転じた。

 徳永氏は「訴訟当事者ではないからこそ、意見を統一できた。有明海再生が一番だとの思いは3県とも同じだ」と語った。

 また、徳永氏はこの日、山口祥義知事に面会し、同県鹿島市沖の有明海で二枚貝「アゲマキ」の漁が、22年ぶりに再開したと報告した。県などと稚貝の育成・放流技術を高めた結果、生息数が回復した。漁は6月末までで、600~800キロの漁獲量を見込んでいる。