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長野県教委、県立校敷地内禁煙に 来年度から完全実施 市町村立校にも協力要請

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長野県教委、県立校敷地内禁煙に 来年度から完全実施 市町村立校にも協力要請

 県教育委員会は平成31年度から、県立学校の全98校(中学2校、高校78校、特別支援学校18校)で、敷地内禁煙を完全実施する方針を決めた。背景には、敷地内禁煙の実施率が全国で一番低いとの事情がある。今後、市町村立の小中学校などについても、設置主体の各市町村教委に協力を求めていく考えだ。(太田浩信)

 自民、公明両党が今国会での成立を目指す健康増進法改正案では、学校内は原則、敷地内での喫煙を認めていない。県教委が今回の方針を決定したのは、同改正案の成立を見越し、早期に実施する必要があると判断したためだ。既に各学校への通知を済ませており、「準備の整った学校から敷地内禁煙を速やかに実施する」としている。

 文部科学省が29年度に行った公立の幼稚園から高校、特別支援学校を対象とした受動喫煙防止対策の実施状況調査によると、長野県(対象654校)は、学校敷地内を全面禁煙としている割合が40・1%で、全国平均の93・4%を大きく下回り、都道府県別では最下位だった。一方、建物内のみの禁煙は49・1%(全国平均5・5%)、建物内への喫煙室設置は10・9%(同1・0%)だった。

 県教委は今年度中に2回程度、県立学校を対象に、敷地内禁煙の実施状況を調査し、完全実施への移行を促すとしている。

 喫煙者への対策としては、喫煙による健康被害の相談に応じたり、学校に出向き健康講座を開催したりするなど、健康増進を後押しする。

 県教委は「生徒の健康を第一に考えたい。これまでの取り組みを改めなければならない」として、市町村教委にも今後、積極的に働きかける考えだ。

 県では、田中康夫知事時代に県有施設の敷地内禁煙を実施した経緯がある。ただ、施設周辺で職員が路上で喫煙するケースが増えたため、県に苦情が殺到し、分煙に方針転換した。県教委は、これを踏まえ、全面的な敷地内禁煙に踏み込めずにいた。