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京都・大徳寺真珠庵で400年ぶり襖絵新調 漫画やゲーム手がける6人が独創的作品、9月公開

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京都・大徳寺真珠庵で400年ぶり襖絵新調 漫画やゲーム手がける6人が独創的作品、9月公開

 とんちで有名な一休宗純禅師ゆかりの大徳寺の塔頭(たっちゅう)・真珠庵(京都市北区)で、約400年ぶりに新調される襖絵。長谷川等伯らの襖絵(重要文化財)に代わり、「釣りバカ日誌」で知られる漫画家、北見けんいちさんら6人が描いた作品は、それぞれ現代的で独創性にあふれている。

 江戸前期に建てられた方丈(本堂、重文)の中央に広がるのは、北見さんが与論島(鹿児島県)の風景を描いた「楽園」。カラフルなタッチで現世や楽園、浄土を表現した。

 方丈東側の部屋は、視界に飛び込んでくるウミネコが印象的だ。アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」制作会社代表の山賀博之さん(56)が、「かろうじて生きている」のテーマで海の荒波とウミネコ、戦闘機などを墨絵で描いた。

 舞台は山賀さんが構想中のアニメに登場する「地球ではない惑星」。昨年9月から下絵の制作に取り組み、真珠庵に寝泊まりしながら今年2月に完成させた。山賀さんは「タイトルの通り、みんなかろうじて生きている。一生懸命生きようという思いを込めた」と話している。

 方丈西側にはゲーム「ファイナルファンタジー」のアートディレクターを務めた上国料勇さん(47)が浄土をイメージし、観音菩薩などを手掛けた。描いた神仏は全てモデルを使って表現。観音の両脇に描かれた風神、雷神は、モデルとして人気グループ「EXILE(エグザイル)」メンバーを真珠庵に招き、躍動感あふれる姿を描いた。

 また、制作途中という美術家の山口和也さん(46)は、特製花火を用い神秘的な世界を紡ぎ出す。夜明け前に座禅した際に、闇の中に感じた粒子の輝きをイメージ。自ら漉(す)いた和紙に墨と箔(はく)を重ねて、最後に顔料を入れた花火をはじけさせるという。山口さんは「瞬間のかなたにある永遠性を表現する作品にしたい」と語っている。

 作品は9月1日から特別公開される予定。