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「龍神そば」を地域の特産に 田辺・龍神村のNPO法人が休耕田で栽培、専門店オープン

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「龍神そば」を地域の特産に 田辺・龍神村のNPO法人が休耕田で栽培、専門店オープン

 田辺市龍神村甲斐ノ川で、休耕田を利用して栽培したソバの実から作った麺を提供するソバ専門店「そばと農園 和わく」が5月にオープンした。「龍神そば」として、いずれは地域の特産となり、「そば街道」と呼ばれるほどのにぎわいが創出できれば、との思いも込めての出店。地域の人たちの期待も熱い。 (板坂洋司)

 同村では過疎化が進行し、休耕田も増えたことから、地元のNPO法人「ええとこねっと龍神村」(後藤昇理事長)が村内の家庭で以前は作っていたというソバを“復活”させ、村の特産にと平成27年から栽培をスタート。村内7カ所のソバ畑(計0・7ヘクタール)で昨年は560キロを収穫。栽培のめども立ったので開店することになった。

 店名の「和わく」は、龍神の方言で皆が集まってわいわい話すこと。そんな、にぎわいのある店にとNPOメンバーらが保育園跡を改修してオープンした。チェーンソーアートの国内第一人者で、NPOメンバーの一人でもある城所ケイジさん作のネコの看板が出迎える。

 ソバ専門店を提案した同NPOメンバーで、妻の実家がある同村に約8年前に移住した同店責任者の返町(そりまち)和直さん(63)=長野県出身=もソバ栽培に取り組んできた。「今年はソバ畑も8カ所に増やし、2ヘクタール近くで栽培して収穫量を増やしたい」と話す。

 ただ、昨年の収穫量はまだまだ少ないため、考えついたのが「日本三美人の湯」つながり。龍神温泉と湯の川温泉(島根県)、川中温泉(群馬県)の3温泉は「肌を白くする」として「日本三美人の湯」といわれており、湯の川温泉近くの「出雲そば」で知られるソバ粉を混ぜ、つなぎには川中温泉近くからの小麦粉を使用することで、ほかでは食べられない“三美人湯そば”に仕立てた。

 早速、地域の人や、遠くは橋本市や奈良県などからも来店するようになり、返町さんやNPOメンバーらは「村内の宿泊施設や道の駅、パン製造店など龍神そばを使う協力店を増やすことで、いずれは“龍神そば街道”と呼ばれるようになり、遠くからも訪れるにぎわいを創出できれば」と夢を膨らませている。営業時間は午前11時~午後3時。金曜定休。問い合わせは同店(電)0739・77・0677。