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石巻に防災センターきょう開所 災害対策の司令塔に 震災風化防ぐ役割も

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石巻に防災センターきょう開所 災害対策の司令塔に 震災風化防ぐ役割も

 東日本大震災で大きな被害を受けた石巻市で、その教訓を踏まえ大地震など災害対策の司令塔として建設された「石巻市防災センター」が31日、開所する。これに先立ち30日、内覧会が開かれた。災害対応だけでなく、平時には防災教育の場としての活用も期待されている。

 センターは平成29年2月に着工。市役所脇の商業ビル跡地に建設された。総事業費は13億8千万円で、財源は復興交付金。鉄筋コンクリート造り3階建てで延べ面積は約1800平方メートル。

 震災発生時、同市役所周辺は津波で約1・5メートル浸水。災害対策本部室が手狭だった上、自衛隊や消防などの関係機関が駐留する施設がなく混乱を招いたといい、こうした経験がセンター建設につながった。

 1階は資機材庫で折りたたみ式ボート5艇、救命胴衣50着などを用意。2階には約100人を収容できる多目的ホールがあり、関係機関が対応を協議する「災害復旧支援活動部隊詰所」として活用される。駐留を見越し、仮眠室なども6部屋が設置されている。

 また、震災発生直後を写したパネルを常設。見学は自由で、震災の記憶の風化を防ぐ役割も期待されている。防災セミナーの開催なども予定されている。

 災害対策本部は3階のシミュレーション室に置かれ、津波警報や大津波警報が発令された場合、対応にあたる。55インチのモニターなどが8つ設置され、情報収集に活用する。この階は市役所庁舎と連絡通路で直結。同市危機対策課、防災推進課の職員が災害時に業務に当たる管理室も設置されている。

 同市総務部の二上洋介危機管理監(59)は「災害時、市民に的確に情報を発信したい。1人の犠牲者も出さないということを重点に防災に取り組む。また平常時には市民の防災意識を高め、情報共有の場になってほしい」と語った。