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「子連れ出勤」普及へ支援 つくば市、3事業所で試験

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「子連れ出勤」普及へ支援 つくば市、3事業所で試験

 ■授乳や保育所問題解決、見守りながら働く

 つくば市は、市内の民間企業を対象に、職場で子供をそばに置いて仕事をする「子連れ出勤」の支援に乗り出した。子供を事業所内の保育所などに預ける出勤とは異なり、子供を見守りながら働けるメリットがある。同市は「働き方改革」の一環として、子育て世代の新たな働き方の一つとして市内に普及させたい考えだ。

 つくば市上大島の業務用チョコレート製造メーカー「東京フード」の一角。総務課の宮越七奈さん(32)は1歳1カ月の息子の傍らで、パソコンを操作しながら愛らしい姿にほほ笑んだ。

 宮越さんは「電話口で相手から『今、赤ちゃんの声がしましたよね』とびっくりされ、お互いに笑ってしまう。息子も少しは会社に貢献しているのかな」と話す。

 8カ月の長男を連れて来るという坂本千夏さん(34)も「授乳や保育所の問題がなくなり、新しい目線で仕事をやりくりできる」と子連れ出勤のメリットを強調する。

 東京フードの丹羽弘社長は「女性が長く、安心して働けないと会社は淘汰(とうた)される。育児と仕事を両立するため、2人の社員はいわば“テストドライバー”だ」と女性活躍による企業の成長に期待を示す。

 つくば市は、東京フードなど3事業所で試験的に子連れ出勤を支援。運営は、すでに子連れ出勤を導入している市内の授乳服メーカー「モーハウス」を母体とする「子連れスタイル推進協会」に委託。協会はベビーベッドや子供の食事用の椅子やテーブル、授乳服などをそろえ、かかった費用は同市が負担する。

 つくば市では、テスト導入した事業所からノウハウを学び、メリットやデメリットなどを分析した上で、子連れ出勤を市内で拡大したい考えだ。

 丹羽社長は「東京フードでは本格導入を決めている。まだ慣れず、会社全体が戸惑っているのは事実だが、正社員約300人の3割が女性で、そのうち3割がお母さんだ。現在の利用者は2人だが、これから需要は増えてくる」と見込んでいる。(篠崎理)