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たたら操業、けら出し終える 島根の「田部」従業員ら「感動」

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たたら操業、けら出し終える 島根の「田部」従業員ら「感動」

 江戸時代にたたら製鉄業で栄えた田部家の流れをくむ企業「田部」(島根県雲南市吉田町)の、約100年ぶりとなるたたら操業は23日、無事に「●(けら)出し」の作業を終えた。

 操業は、同町の「鉄の歴史村地域振興事業団」が持つ近代たたらで行われた。参加した従業員らは、事業団職員の指導を受けながら交代で夜通し木炭や砂鉄を炉にくべ、この日午前中、炉への送風を止めて●と呼ばれる粗鋼の取り出し作業。●が炉に張り付いて難航したものの、大きく2つの●の塊を取り出すことができた。

 「手間のかかる大変な作業だったが、●が現れた瞬間は感動した。今後も続けていってほしい」と参加した同社造園外溝部の勝部凌太さん(20)。田部長右衛門社長は「出産に立ち会った気分で、『●』を金へんに母と書く意味がよく分かった。難産となったこの事業を、大きく育てていきたい」と話していた。

●=金へんに母