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夏を代表する「京の伝統野菜」万願寺甘とう初出荷 地理的表示保護制度に登録

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夏を代表する「京の伝統野菜」万願寺甘とう初出荷 地理的表示保護制度に登録

 京の伝統野菜で夏を代表するブランド産品「万願寺甘とう」の初出荷・出発式が21日、舞鶴市下福井のJA京都にのくに舞鶴選果場で行われた。今年度は農林水産省の「地理的表示(GI)保護制度」に登録されて、初の出荷。生産者ら関係者約40人が参加し、出荷を祝った。11月下旬までの出荷期間中に出荷量約600トン、販売額4億円突破を目指す。

 万願寺甘とうは平成元年に「京のブランド産品」に認定。29年には府内で初めて地理的表示保護制度に登録された。同制度は長年培われた生産方法や気候・風土など生産地の特性で、高い品質と評価を得た産品の名称を知的財産として保護している。

 この日午前、同選果場の職員らが舞鶴、綾部、福知山の各市から集められた「万願寺甘とう」の選果作業を開始。長さや色つや、曲がり具合、傷がないかなどをチェックして「秀」「優」「良」の3等級に分けて、GIマークが記された袋や箱に詰め、出荷準備を整えた。

 出発式では、同JA万願寺甘とう部会協議会の添田潤会長が「GI登録での出荷を誇りに思います。大きな産地ではないが、小さくても強く輝く産地になりたいと思っています」などとあいさつ。初日は約2516キロが出荷された。

 万願寺甘とうは大正末期ごろから、舞鶴市万願寺地区で栽培が始まり、綾部、福知山の両市に広がった。長さ約20センチまで成長する大型のトウガラシで、肉厚の柔らかい果肉には甘みと独特の風味がある。

 現在、3市の計約16・32ヘクタールで422人が栽培。29年度は過去最高の596・5トンを出荷し、3億4千万円を売り上げた。出荷先は約65%が京都市、約15%が首都圏、約20%がその他の地域という。

 同JA営農支援販売課の大槻浩也課長は「天候に恵まれ、生育も順調。大きく甘みのある品になりました」と話していた。