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広島大「国際交流通じ平和の重要性発信」 英大学などに被爆レンガ寄贈

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広島大「国際交流通じ平和の重要性発信」 英大学などに被爆レンガ寄贈

 広島大学は21日、嘉陽礼文(かようれぶん)・国際室研究員がイギリスのケンブリッジ大学とレディング大学、アイスランドのレイキャビク市を訪問し、それぞれに旧県産業奨励館(原爆ドーム)の被爆レンガを寄贈したと発表した。すでに一部は現地で公開されており、嘉陽研究員は「国際交流を通じて平和の重要性を発信したい」としている。

 広島大学によると、訪問時期は3月19~29日。

 ケンブリッジ大学とレディング大学は、国内外に被爆レンガなどを寄贈している「原爆瓦発送之会」会長も務める嘉陽研究員が平成22年、原爆瓦の発送について連絡した際、いち早く返信を寄せてくれたため、今回の訪問先に選んだ。

 特にケンブリッジ大学は、広島大学の初代学長、森戸辰男氏が昭和27年、世界の大学に向けてメッセージを発送した際、応えてくれた経緯があり、今回の訪問で嘉陽研究員は、森戸氏の書簡が大学のプレスミュージアムに保管されていることも確認した。

 一方、レイキャビク市は過去に、広島大学とは特段の交流はなかったが、市が毎年8月、日没後の湖面にろうそくを立てた器を浮かべ、広島と長崎の原爆死没者を慰霊するイベント「キャンドルフローティング」を実施していると知り、今回の訪問先に選んだ。

 在アイスランド日本国大使館の協力を得て、市の迎賓館で式典が開かれ、被爆レンガのほか、原爆瓦と溶解したガラス片、陶磁器の破片を寄贈。展示保管も決定したとしている。

 嘉陽研究員は「被爆レンガなどの寄贈を通じて、広島から平和のメッセージが広がることを期待したい」としている。