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石巻港に今年も客船続々 最多6隻予定 訪日客効果に期待

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石巻港に今年も客船続々 最多6隻予定 訪日客効果に期待

 東日本大震災で大きな被害を受けた石巻市の石巻港に21日、今年初めての客船が寄港した。開港50周年を迎えた昨年に続いて、地元の誘致に向けた取り組みが実を結び、今年は過去最多の延べ6隻が寄港する予定だ。外国籍の豪華客船も訪れる見込みで、周辺市町村は観光復興に向け、訪日外国人客(インバウンド)の取り込みに向けても対応を始めている。(千葉元)

 この日午後1時、石巻港に乗客乗員約400人を乗せた日本クルーズ客船「ぱしふぃっく びいなす」(2万6549トン)が姿をみせた。漁港関係者らは大漁旗を振って出迎え、東松島市の鳴瀬鼓心太鼓の演奏も花を添えた。乗客らは設置された周辺市町村の観光物産ブースに立ち寄った。

 東京都大田区の画家、松本里子さん(77)は40年ぶりの同市。「降り立って若い人の活気を感じた。街がどのように復興してきたかを見たい」と話す。

 石巻、東松島、松島、女川の2市2町などでつくる石巻港大型客船誘致協議会は、平成21年の設立以来、旅行代理店やクルーズ会社へのセールスを続けてきた。震災が発生した23年は全ての寄港が中止されたが、復旧工事が進み岸壁が使用できることや、クルーズ中の食材として地元産品をアピール。同年以降のコンスタントな客船寄港につなげた。

 同協議会はオプショナルツアーも企画。「石巻・大震災まなびの半日」では、日和山公園▽門脇小・南浜つなぐ館▽いしのまき元気市場-といった同市内にある震災や復興を体感できる施設をめぐる。

 30年には欧州に拠点を持つMSCクルーズの「MSCスプレンディダ」(13万7936トン、定員3247人)など、外国籍の大型豪華客船が初めての寄港を予定しており、大きな経済効果が期待されている。

 同市では今月、市内5カ所でSIMカードの無料配布を開始。プリペイド式で3日間、1ギガバイトまでインターネットが使用できる。接続すると英語で紹介されるアプリに誘導、グルメ情報や観光地情報が閲覧でき、7月以降の客船寄港の際にも活用を想定する。

 同市の亀山紘市長は「魅力ある観光地がたくさんある。ゆっくりくつろいでいってほしい」と話した。