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秋田大山本文雄学長「高齢者の生活拠点に」 自治体や企業も支援

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秋田大山本文雄学長「高齢者の生活拠点に」 自治体や企業も支援

 秋田大の山本文雄学長が産経新聞のインタビューに応じ、同大を高齢者が生活できる拠点とする構想を明らかにした。「若者、学生、留学生、医療関係者も一堂に会し、交流しながら暮らすコミュニティーにしたい」という。東京工業大、県医師会と高齢化社会の対応に向けた三者間協定を締結、県内の企業・団体がビジネス面から支える「三者間連携支援コンソーシアム」も発足した。(藤沢志穂子)

 「コンソーシアム」は、産学協同を橋渡しする役割で1月に発足。秋田市の医療関連会社アルファシステムが事務局で、これまでに県や大館市、秋田銀行など約20の企業・団体が参加を表明している。三者連携は昨年3月に締結され、介護支援ロボットや遠隔医療技術、健康食品開発などの共同研究を進めてきた。

 国立社会保障・人口問題研究所が発表した2045(平成57)年までの将来人口推計では、県は人口減少率41%、65歳以上の高齢者比率50%といずれも全国で最も高い。「『高齢化県』を逆手に取り、最先端の研究で地域貢献し、健康寿命を延ばしたい」と話す。

 高齢者が元気なうちに地方に移住する「日本版CCRC構想」に伴う再開発はJR秋田駅周辺で進むが、「終(つい)の棲家(すみか)」としての広いニーズは満たせていない。

 「元気な間はどこで暮らしてもいい。ただ、80~90代になったとき、子供たちが企業で要職にあるなどして『迷惑をかけたくない』と考えるだろう。肉親だけで何とかする時代は終わった。看取(みと)りまでできるシステムにすれば安心して住んでもらえる」

 同大はサッカーJ3で初優勝したブラウブリッツ秋田がJ2昇格するための条件となる新スタジアム整備にも名乗りを上げた。JR秋田駅から徒歩圏内という地の利を強調する。

 「グラウンドを安く貸せて、活性化にも貢献できると考えた。少子化のなか、スポーツの環境を整えれば、秀でた選手も集まる可能性がある」。高齢者の拠点としても「健康体操などのイベントを開き、人が集まれる場所になってもいい」と語った。