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知事VS静岡市長、舌戦再び 災害救助法改正案で権限めぐり

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知事VS静岡市長、舌戦再び 災害救助法改正案で権限めぐり

 「政令指定都市の責任で態勢を整える」「防災の件は認められない」-。災害救助法改正案の閣議決定を受け、川勝平太知事と静岡市の田辺信宏市長の舌戦が再びヒートアップしている。この改正案で、災害時の避難所運営や仮設住宅建設の権限を都道府県から政令指定都市に移譲できると定めたためだ。これまで市中心部のまちづくりなどをめぐり、何度も意見が衝突してきた両首長。川勝知事が昨夏の知事選時に「仏になる」と宣言して以降“場外バトル”は収束していたが、ともに防災先進地を自負するだけに災害時の権限は譲れないようで…。

 田辺市長は9日の定例会見で、「(権限移譲は)政令市の責任として進めてきた。財政的な負担も含めて態勢を整えたい」と国の決定を歓迎した。

 ところが、川勝知事は翌10日の定例会見で「静岡市や浜松市は、人口が少なく市域が広すぎる。防災に関わることは杓子(しゃくし)定規にしないほうがいい」と、災害時の権限は県が持つべきだとの持論を展開。「(横浜市のように人口が)370万人もいるところと、(静岡市のように)70万人を切って面積は数倍のところを、同列には論じられない。ましてや防災の件ではダメだ」と言い切った。

 同法については、東日本大震災や熊本地震の際に県と政令市の連携不足から被災者支援が遅れたとされる反省をもとに改正に向けた動きが加速。改正案では知事の同意を条件に、避難所運営や仮設住宅建設について県から政令市への権限移譲を認めた。国は、同法改正案の来年4月の施行を目指している。

 地域住民の生命に関わる災害時の対応に責任を持つのは、県か政令市か-。防災先進地である本県での議論の行方は、全国の注目を集めそうだ。