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扇ケ浜の「潮垢離場」除幕式 田辺市長「街づくりの拠点に」

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扇ケ浜の「潮垢離場」除幕式 田辺市長「街づくりの拠点に」

 田辺市の扇ケ浜公園内に熊野詣での折に海水で身を清めたとされる「潮垢離場(しおごりば)」が設置され、除幕式が行われた。すぐそばにある田辺湾から海水をポンプアップして引き込む仕組みで、市は「潮垢離をしたうえで熊野古道散策や市内回遊を楽しんでもらえたら」と話している。

 「蟻の熊野詣で」と言われ、大勢の都人が熊野詣でにやってきた当時、主要ルートだった中辺路は田辺から山に入ることから、現在の同市の海で潮垢離をして身を清め、熊野三山に向かったとされる。

 建仁元(1201)年、歌人の藤原定家が後鳥羽上皇に随行して熊野詣でをした際、田辺で潮垢離をしたことが「熊野御幸記」に記載されている。

 設置された扇ケ浜潮垢離場は、田辺ライオンズクラブ(中本賢治会長)が市に寄贈。長さ1メートル、高さ70センチ、奥行き20センチの御影石に日本語と英語の2カ国語で「扇ケ浜潮垢離場」と記され、手前には海水で手などを清める手水鉢を設置し、すぐ横には潮垢離についての説明板も設けた。

 除幕式で真砂充敏市長は「闘鶏神社が一昨年に世界遺産となり、この扇ケ浜には2年後、(新しい)市立武道館も完成する。紀伊田辺駅から闘鶏神社、そしてこの潮垢離場と観光のルートができる。今後、街づくりの拠点になれば」と話した。