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クマじわり増加 保護や侵入防止へ滋賀県がマニュアル

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クマじわり増加 保護や侵入防止へ滋賀県がマニュアル

 県内に生息するツキノワグマの個体数管理のための保護計画について、県は新たに平成35年3月までの第3次計画を定め、公表した。県内の推定生息数は、前計画の296頭からやや増加し324頭。近年、目撃情報も目立っている。冬眠から覚めたクマが活動を本格化させる時期を迎えており、県は対応マニュアルの策定や森林に接する地域の整備などの対策を進めるとしている。

 県内のツキノワグマは、県北東部の白山・奥美濃地域、北部~琵琶湖西岸の北近畿東部地域、南東部の鈴鹿山脈の3地域に生息している。

 このうち、生息数が不明な鈴鹿山脈を除くと、白山・奥美濃地域には120~327頭、北近畿東部地域には62~140頭いるとみられ、いずれも前計画時より増加している。

 ただ、分布域が狭く他の生息域から孤立している北近畿東部地域などでは、引き続き保全の必要性が高まっている。

 計画では、クマが生息する森林や周辺の環境整備を進めるとともに、道路などで生息域を分断しないよう高架橋や地下道などで生息域の連続性の維持、回復に努めるとしている。

 その一方で、人の生活圏でのクマの目撃が相次いでおり、26年度は168件、27年度は103件、28年度は76件の目撃情報が寄せられた。クマに襲われ人が重軽傷を負うケースも26年度以降、5件発生している。

 このため、計画では一部で捕獲したクマを殺処分する割合を引き上げるとともに、「ツキノワグマ対応マニュアル」を策定し、クマとの遭遇予防▽目撃情報がある場合▽緊急時-の3段階に分け、行政や住民、警察などの対応を明確化する。

 また、クマが木の皮を剥ぐ林業被害も後を絶たないことから、間伐や木の幹をテープで巻くなどの被害防止対策を進める。