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司馬遼太郎さん直筆書を寄贈 和歌山の澤田さん、大阪の記念館に

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司馬遼太郎さん直筆書を寄贈 和歌山の澤田さん、大阪の記念館に

 作家の故司馬遼太郎さん(1923~96年)が和紙に書いた直筆書を和歌山市の不動産業、澤田里美さん(49)が入手し、司馬さんの業績と遺志を後世に伝える司馬遼太郎記念館(大阪府東大阪市)に寄贈した。

 直筆書は和紙(縦27センチ、横25・3センチ)に「富貴(ふき)と言ふも草の名」と記され、末尾には司馬さんのサインが添えられている。三味線音楽の一つである清元(きよもと)の「長生(ちょうせい)」という曲の一節で、富貴と植物のフキをかけているとみられる。澤田さんが昨年末頃、東京都内の古美術商で見つけて入手した。

 古美術商によると、直筆書の持ち主だった都内の80代男性は司馬さんの知人で「頼み込んで書いてもらった」と話していたらしく、高齢のため施設に入所するにあたり、手放したという。

 全体にのりじみが見られるが、同館の上村洋行(うえむらようこう)館長(74)によると、司馬さんは生前、知人らに頼まれて色紙などに言葉を書いたことも多く、「筆跡などから直筆に間違いないだろう」という。「司馬さんの人柄が出ているような言葉だ」と話す澤田さんから直筆書を受け取った上村館長は「良い感じ方をしてくださり、ありがたい」と寄贈を喜び、同館で大切に保管することを約束した。