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国、みなし仮設を後押し 今後の大規模災害に備え

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国、みなし仮設を後押し 今後の大規模災害に備え

 一連の熊本地震では、「みなし仮設住宅」への入居者数が、ピーク時で仮設住宅全体の約80%を占めた。阪神大震災(平成7年)では建設型の仮設住宅が主流だったが、整備や用地確保が難しく、次第にその割合は低下した。国は今後、圧倒的な仮設住宅不足が想定される首都直下地震といった大規模災害に備え、みなし仮設の積極活用を後押しする。

 みなし仮設の割合は阪神大震災で0・3%、東日本大震災(23年)は52・3%だった。

 国土交通省は24年、みなし仮設の円滑な提供のための「手引書」を、都道府県などに通知した。

 昨年、内閣府の有識者会議は大規模災害時の住まいの確保に向け、「空き家の情報の共有を検討することが重要だ」とし、賃貸住宅以外のみなし仮設の利用拡大について言及した。

 首都直下地震では内閣府の試算で最大61万棟が全壊し、仮設住宅は最大で94万戸が必要となる。

 東京都が約6500棟の全半壊を想定する港区は、提供可能な建設型仮設が最も広い間取り(80平方メートル)で354戸にとどまる。

 港区の担当者は「ビルも多く、用地確保が困難だ」として、みなし仮設の活用を検討する。

 家主らでつくる「全国賃貸住宅経営者協会連合会」は対策を進める。昨年末までに、41の都道府県と、災害時にみなし仮設住宅として利用可能な物件情報を提供する協定を結んだ。

 同会の担当者は「平時から空室の情報伝達訓練を行うなど、スムーズに情報を提供できる仕組みを整えたい」と語った。