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広くなった校庭に広がる笑顔 気仙沼市立大谷小、校内の仮設住宅撤去

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広くなった校庭に広がる笑顔 気仙沼市立大谷小、校内の仮設住宅撤去

 東日本大震災の発生から7年1カ月となった11日、津波で甚大な被害を受けた気仙沼市大谷地区の市立大谷小では、校庭に設置されていた仮設住宅が撤去され、元の校庭が戻ってきた。これまで遊び場は校舎裏にある仮の校庭で、不便を余儀なくされていた。新年度の授業が始まったこの日、広くなった校庭には思いきり駆け回る子供たちの笑い声が響き、新たな季節の始まりを告げた。(千葉元)

同市によると、大谷地区では76人が死亡、行方不明になった。一方で、かつて観光地として栄えた大谷海岸の復旧・防潮堤の建設工事が開始、国が復興道路として整備する三陸沿岸道の大谷海岸-気仙沼中央インターチェンジ(IC)が開通するなど、復興に向けたインフラ整備が進む。

 同校は津波で校庭と校舎1階部分が浸水した。平成23年4月中旬に授業を開始したが、翌月、校庭にプレハブの仮設住宅186戸が建設された。応急措置として仮の校庭を整備、体育の授業に使用していた。

 仮の校庭は道路を挟んだ校舎の裏側にある。隣接する大谷中も使用するため、体育の授業では大谷小が優先的に、放課後の時間帯は大谷中の生徒が部活動で利用するようにするなど、互いに譲り合いながら使ってきた。

 仮設住宅に入居していた住民の退去が始まり、昨年11月にプレハブ撤去を開始し、校庭の整備が完了。20人の新入生を迎えて新年度の授業が始まった11日、在校生は初めて、広々とした元の校庭を使えるようになった。

 この日の日中、児童はさっそく校庭でサッカーや駆けっこをするなど、のびのびと遊ぶ姿がみられた。下校途中の男子児童は「広くなってよかった、うれしい」と声を弾ませた。

 同校の小松幸恵教頭は「仮の校庭は道路を渡らないといけなかった。校庭が教室の目の前に戻ってきて目が届きやすい。安心して遊んでもらえる」と話す。5月には7年ぶりに元の校庭で運動会を開くといい、小野寺直樹校長は「保護者の方々にも広くなった校庭をお披露目したい」と話した。