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【映画深層】行き当たりばったり「観察映画」は日常に潜むはかなさを切り取る

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【映画深層】
行き当たりばったり「観察映画」は日常に潜むはかなさを切り取る

ドキュメンタリー映画「港町」「ザ・ビッグハウス」を手がけた想田和弘監督(藤井克郎撮影) ドキュメンタリー映画「港町」「ザ・ビッグハウス」を手がけた想田和弘監督(藤井克郎撮影)

 「僕の中ではもう何でも映画に見えちゃうんです。困ったことに」と、ドキュメンタリー作家の想田(そうだ)和弘監督(47)は苦笑いを浮かべる。事前にリサーチをせず、行き当たりばったりでカメラを回す独特の手法「観察映画」で世界的に高い評価を得ているが、4月7日公開の「港町」ではさらに拍車がかかり、もはや取り上げる題材もはっきりとしない。「よく見て、よく聞けば、必ずドラマが潜んでいる」と語る観察映画の神髄とは-。

かけがえのなさを実感

 想田監督自身、「売りにくい映画で困っている」という「港町」を一言で説明するのは難しい。舞台は瀬戸内海に面した岡山県瀬戸内市牛窓町。港で漁網の手入れをしていたワイちゃんは、70年の職歴を誇るベテラン漁師で、想田監督は小さな漁船に同乗し、1人で黙々と漁をする姿をカメラに収める。

 そんなワイちゃんを追いかけているうち、ちょいちょい話しかけてくるおばあさんがいる。クミさんというそのおばあさんに誘われて小高い丘の上の病院にたどり着くと、彼女は意外な話を始めた。時刻はたそがれどき。本当なのか嘘なのか、何とも判然としない話を、クミさんが延々と語る。

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