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東大の駐在型研究拠点、和歌山・加太に設置 古民家をリノベーション、夏にも本格始動

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東大の駐在型研究拠点、和歌山・加太に設置 古民家をリノベーション、夏にも本格始動

 東京大学の研究者が常駐する駐在型研究拠点が、今夏にも和歌山市の加太地区に設置される。地域の課題や強みを発見し、まちづくりにつなげようと、同大の生産技術研究所と市は連携協定を締結。同研究所の藤井輝夫所長は「地域に足を踏み入れることで、学術だけでなく社会にも生かせる研究を進めたい」と意気込みを語った。

 同研究所の川添善行准教授(建築設計学)の研究室は、平成26年度から同地区で古民家の活用などの調査を実施。研究をさらに深めようと、駐在型研究拠点「東京大学生産技術研究所 加太分室 地域ラボ」を設置することになった。同大が国内の地方に分室を設置するのは初めて。

 分室は、加太地区の築約100年の古民家をリノベーションし、青木佳子特任助教(同)が常駐する。フィールドワークを進めるほか、有識者を招いたシンポジウムや学校での出前授業などを開催。歴史と環境に応じた課題や強みを地域再生に役立てるとともに、地域の情報発信にも努めるという。

 締結式では、尾花正啓市長が「加太は景観や歴史、食などの資源に恵まれながらも、高齢化率や空き家率が高く、移住定住に向けた振興に結びついていない」と指摘。「産官学で連携することで、まちづくりのモデルを作っていけたら」と期待を込めた。川添准教授は「“よそ者”の視点を提示してきたこれまでとは違い、地域に身を置きながら考えることが日本のまちにとって大切。各分野の知見を集めながら、未来につながることをやっていきたい」と語った。