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仙台市公立病院事業、「経営効率化は不十分」 外部監査が報告書

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仙台市公立病院事業、「経営効率化は不十分」 外部監査が報告書

 赤字決算が続く市立病院をはじめとした市の公立病院事業に関して実施された仙台市の包括外部監査(平成29年度分)の結果報告書がまとまった。包括外部監査人の公認会計士、瀬戸卓氏は「経営効率化への取り組みが現状では十分とは言い難い」などとして、早期黒字化に向けた取り組みを促した。

 報告書は市が29年に策定した「仙台市公立病院改革プラン2017」が、総務省の「新公立病院改革ガイドライン」に沿っているか、能率的な経営で経済性が発揮されているか、などを調査してまとめられた。

 瀬戸氏は監査の結果、改善すべき項目が計34項目あったと説明。問題点として、改革プランでは仙台市立病院は43年度に経常黒字化する損益計画を立てたが、基本計画(21年策定)では31年度を黒字化目標としており、下方修正を生んだ要因とされる産休人員の増加などは「経営努力で解決すべきもの」とした。

 また、収益に対する人件費の比率について、病院が設定した目標(32年度56・6%)が、他都市の公立病院(50%前後)より高く、再検証を促した。

 一般会計負担に関しては、精神病棟の病床利用率が約15%しかないなど、有効性の評価が不十分だと意見をつけた。

 その上で、報告書は「市の改革プランが、市民に対する説明責任を十分果たしていない印象は否めない」とし、病院職員に「当事者意識と経営参画意識」が浸透しているか疑問と言及。瀬戸氏は「経営環境を考えると、地方独立行政法人(非公務員型)といった、より自由度のある経営のあり方の検討も必要」と述べた。