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安来・月山富田城「千畳平」から装飾瓦 21日から市立歴史資料館で公開

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安来・月山富田城「千畳平」から装飾瓦 21日から市立歴史資料館で公開

 全国屈指の規模を誇る山城「月山富田城」(島根県安来市)の曲輪(くるわ)跡「千畳平(せんじょうひら)」から、鯱(しゃち)瓦や鬼瓦などの装飾瓦が多数見つかり、21日から市立歴史資料館で公開される。調査した市教委文化財課は「出土した瓦の形式から、吉川広家が城主となった16世紀末に、装飾瓦を伴う櫓(やぐら)などの建造物が千畳平にあったことを示す重要な資料となる」と評価している。

 千畳平は、月山富田城の西端山麓に位置する大きな曲輪。市の史跡整備事業に合わせ、同課が平成25~27年度に発掘調査した際、埋没していた石垣をはじめ、その付近から装飾瓦や軒瓦などの破片、陶磁器片などが多数出土した。

 鯱瓦は鱗の模様が精巧に作られている。鬼瓦の一つはハマグリをイメージした「貝殻文」と呼ばれる意匠。文字が刻まれるなどした瓦片も見つかった。

 瓦の形式から、天正19(1591)年に城主となった吉川氏が、石垣やそれに付随する櫓などの建造物を整備したとみられる。石垣は丁寧に築かれており、同課は「千畳平は眼下の城下町から一番近くの大きな曲輪だったため、石垣も櫓も見栄えを意識した造りだった」とみる。

 また、石垣は部分的に破壊され、埋められていた。吉川氏に代わり入城した堀尾氏が松江城(松江市)へ拠点を移した後、江戸幕府の一国一城令(1615年)に従って城郭を意図的に破壊する「破城」をおこなった痕跡とみられる。同課は「当時築かれていた櫓や石垣のラインなど、千畳平の様子を解明する手がかりになる」と期待している。