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伊東のメガソーラー計画継続審査 県審議会で異例対応

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伊東のメガソーラー計画継続審査 県審議会で異例対応

伊東市のメガソーラー計画を許可するかをめぐって開かれた県の森林審議会=14日、県庁(田中万紀撮影) 伊東市のメガソーラー計画を許可するかをめぐって開かれた県の森林審議会=14日、県庁(田中万紀撮影)

 伊東市八幡野の山林に大規模太陽光発電所(メガソーラー)を建設する計画をめぐり、県は14日、森林法に基づく林地開発の許可を業者に与えるかどうかを協議する、専門家による森林審議会を開き、継続審査とすることを決めた。同審議会が1回の協議で結論を出さず継続審査とするのは極めて異例。同計画をめぐっては地元住民が土砂災害や景観破壊の恐れがあるとして反対運動を起こしており、川勝平太知事も計画への反対を明言している。

 計画は「伊豆メガソーラーパーク合同会社」(東京)が同市八幡野の山林約105万平方メートルを事業区域に設定し、約12万枚の太陽光パネルを設置するというもの。同社が宅地造成等規制法に基づく事業許可を市に申請した昨年4月以降、森林伐採による土砂災害や海洋汚染が起きる可能性があるとして、住民らによる反対運動が起きていた。

 メガソーラーの設置には同法に基づく市の許可と、森林法に基づく県の許可が必要。市への申請については「法律で定める技術的な基準を満たしている」として先月許可が下りており、県の対応が焦点となっていた。

 業者側の提出書類によれば、全項目で審査の基準を満たしているが、審議会では環境が専門の委員から「大きなソーラーパネルが設置されれば地域の風景を壊す」といった意見が出されたほか、森林防災が専門の委員からも「水系が複雑な地域特性を考慮すると、工事計画には災害防止の観点から疑義がある」などの慎重論が出され、継続審査となった。

 森林法上は、基準を満たしていれば県は許可を出さねばならず、継続審査とした審議会のこの日の対応は極めて異例。川勝知事は13日の定例会見で、同計画について「景観、環境、生態系、ありとあらゆる観点から考えて非常に不適切な施設だ」と反対を明言しており、審議会に対しても「慎重に審議してほしい」と注文を付けていた。

 審議会を傍聴し、終了後に会見した反対派住民代表の関川永子さんは、「(審議会は)納得のいく内容だった。伊東市は観光が収入源であり、委員には私たちの危惧を代弁してもらった。継続審議の中で、いい方向に話を持っていってほしい」と話した。

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