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ハス再生へ茎移植実験 草津市「消滅原因の究明進める」

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ハス再生へ茎移植実験 草津市「消滅原因の究明進める」

 国内最大級の群生地だった草津市の烏丸半島周辺の琵琶湖岸でハスを再生させる取り組みが12日、始まった。周辺の湖底で発芽しているハスを移植し、根付くかどうかをみる試み。同市環境課は今後の生育状況をみてハス再生の最適な方法を探り、復活を目指す。

 市などは平成28年のハス消滅以降、原因調査に着手。湖底にハスの葉や茎が積み重なり、土壌が酸欠状態になったことも一因と指摘された。

 市が調査を委託した滋賀自然環境研究会(代表・小林圭介・県立大名誉教授)が29年に「複数の要因が複合的に関連したため、一気に(元の姿に)戻すことは困難」との報告をまとめた。

 ただ、市は「ハスの復活を望む声が多く、重要な観光資源を再生したい」とし、同会に最適な方法を探る実験を依頼していた。

 この日は群生地だった周辺の湖底で、ハスの茎の生存が確認できた2地点にダイバーが潜り、泥の中から茎を採取。13日、かつての群生地など5地点に、計30本を植え付ける。植え付け地点は、ハスが生存していた地点と土壌環境が似ている場所を選んだ。

 順調に生育すれば今夏に花をつける見込み。各地点の生育状況をみて、再生のための方策を考える。

 小林名誉教授は「生存している茎は思ったより細くて長かった。再生に向け原因究明を進める」と話した。

 烏丸半島周辺は、甲子園球場のグラウンド面積の約10倍、約13ヘクタールを誇ったハスの群生地で、ハスを楽しむクルーズが行われるなど観光名所になっていた。しかし、28年夏に突如大半が姿を消し、ハスがない状態が続いている。