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栃木県版レッドデータブック13年ぶり改訂 絶滅危惧種の保全訴え

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栃木県版レッドデータブック13年ぶり改訂 絶滅危惧種の保全訴え

 絶滅の恐れがある県内の野生動植物についてまとめた県版レッドデータブックの改訂版「2018レッドデータブックとちぎ」が今月末、発刊される。改訂は13年ぶり。絶滅危惧種(絶滅危惧I類、同II類、準絶滅危惧種)1025種を含め1536種の情報を掲載。県自然環境課は「県内の野生動植物への理解を深め、実際の保全活動につなげてもらえれば」と訴えている。

 県は、絶滅の恐れのある野生動植物を掲載した県版レッドリストを5年をめどに改訂しており、今回、発刊されるレッドデータブック改訂版は、昨年3月に策定された第3次レッドリストを基に、この1年で追加された情報も加味して編集した。平成17年の同ブック初版より掲載数は、絶滅危惧種約150種を含む約250種増加する。

 同課によると、県内で絶滅したとされていたホンゴウソウが約80年ぶりに発見されたことや、在来種のオナモミが外来種のオオオナモミ繁殖の影響で絶滅したことなど、昨年のリスト改訂の情報を掲載。里山林の整備で動植物の生息、生育環境が改善された例もあるが、湿地の乾燥化や外来種繁殖の影響で絶滅危惧種に指定される動植物は増加傾向という。

 湿地の乾燥化では、アズマヒキガエルが新たに絶滅危惧種となるなど身近な動植物にも影響が大きい。

 また、市貝町を中心に里山に飛来する渡り鳥、サシバは引き続き絶滅危惧種。同課の久保井修司自然保護担当係長は「サシバが生息する里山は生態系の多様性が確保されている証拠。引き続き注意が必要な状態で、サシバが生息できる自然環境を残さないといけない」と指摘する。

 見やすいデザインで、現状では存続が危ぶまれる絶滅危惧種I類や絶滅の恐れが増している同II類などランク別に色分けし、鳥類、魚類、昆虫などインデックスを付けて捜しやすいレイアウトに刷新される。

 A4判、オールカラー1千ページ、5400円。発売は随想舎(宇都宮市)。県内主要書店で販売される。予約は同社ホームページ。問い合わせは同社(電)028・616・6605。